歌舞伎を通して男を演じる(英語)
(英語) 父はずっと男の子が欲しかったんです。父の友達はみんな「息子がいます」と言っていたのに、父が授かったのは小さな女の子、しかも病気ばかりしている女の子でした。ですから私も男の子になりたかったのです。歌舞伎役者になれば、男の子になれる、息子になれる、そうすれば父を喜ばせることができますでしょ。それがきっかけだったんです。高野山ではお坊さん(の役)をやりまして、つまりキリスト教でいう牧師ですね、父は喜んでいました。そんな訳で、いつも男の子になろうとしていました。丹下左膳(たんげさぜん)も男の子ですし、鏡獅子も男性ですし。私はいつも父を喜ばせようとしていたんです。そして父も大変喜んでくれていました。
日付: 2004年11月30日
場所: 米国、カリフォルニア州
インタビュアー: ナンシー・アラキ、ジョン・エサキ
提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター