ニッケイ物語 4—ニッケイ・ファミリー: 記憶、伝統、家族観
ニッケイ・ファミリーの役割や伝統は独特です。それらは移住した国の社会、政治、文化に関わるさまざまな経験をもとに幾代にもわたり進化してきました。
ディスカバー・ニッケイは「ニッケイ・ファミリー」をテーマに世界中からストーリーを募集しました。投稿作品を通し、みなさんがどのように家族から影響を受け、どのような家族観を持っているか、理解を深めることができました。
このシリーズのお気に入り作品は、ニマ会メンバーの投票と編集委員の選考により決定しました。
お気に入り作品はこちらです。
編集委員によるお気に入り作品:
- 日本語:
20歳を目前にしたこの夏、僕が知った祖母のHistory
川脇 大(著)
- 英語:
歩き去る:不屈の精神とガマン
ジェリ・オカモト・タナカ(著)
ドント・ウォーリー・ビー・“ハパ”
キミコ・メドロック(著)
- スペイン語:
父の冒険
マルタ・マレンコ(著)
- ポルトガル語:
我々の人生: 現在と過去そして未来
キヨミ・ナカニシ・ヤマダ (著)
ニマ会によるお気に入り作品
- 星23個:
両親への手紙
メアリー・スナダ
このシリーズのストーリー
最後の米粒まで
2015年10月8日 • クラウディオ・サンペイ
1995 年、大学を卒業し、日本で 1 年間のインターンシップを終えた後、私はここブラジルにある大きな多国籍企業で働き始めました。昼食は社員食堂でいただきました。あるランチ中の会話の一つは、23歳を過ぎると衰えると言われている人間の新陳代謝についてでした。 24歳の私は、10代の頃よりも食べる量が減ったにもかかわらず、すでに数キロの体重増加の影響を感じていました。私の同僚の一人は、「太らないようにするには、皿にあるものを全部食べないことです」と言いました。このような?全部食…
両親への手紙
2015年10月7日 • マイア・イトウ
親愛なるテレサ、ビクター、マリア・ヒトへ皆さんが伝統的とは程遠いことには誰もが同意するでしょうが、私は今、自分たちの奇妙な傾向を受け入れている自分に気づきました。面白いアクセントを持つ日系ペルー移民の中で暮らすことは難しくないように思えるかもしれませんが、確かに負担は伴います。他の裕福で成功している両親との付き合いを避けていた母のもとで育ち、私の人生で必要だったはずの父親の代わりになった叔父に頼り、理解するのに苦労した外国の英語を優しい祖母に説明しました。これらの人々が私の…
祖父の思い出
2015年10月6日 • ユリコ・ジャンプフェ・ヤベ
小さな女の子にとって、私と同じくらい特殊な名前を付けて暮らすのは非常に複雑な場合があります。たとえそれが実際に何を意味するのかはよく理解していませんでしたが、私は幼い頃からこれが自分の日本人の祖先によるものであることを学ばなければなりませんでした。当時の私にとって、それは私の名前をからかう子供たちを黙らせるための単なる議論でした。したがって、誰かが新しいあだ名を付けたり、私の名字について冗談を言ったりするたびに、私は辛抱強く説明しなければなりませんでした。たとえば、私の名字…
米寿を迎えたジョージ・ナカムラ
2015年10月5日 • レイモンド・ナカムラ
今年、私たちは米寿を迎えた父のために盛大なお祝いの会を開きました。88歳を迎えることは昔ほど珍しくないかもしれませんが、それでも88歳という年齢には、特に日本文化では、特別な意味があります。88歳は日本では「米寿」と呼ばれ、直訳すると「米の年」という意味になります。漢字で「八十八」と縦に書くと、「優良」や「豊富」の象徴である「米」という字に見えるからです。私たちは、父が今回のパーティーを十分に楽しめるくらい健康でいてくれていることをとてもうれしく思いました。今回のお祝いの会…
ラウンドトリップ:第二次世界大戦中に日本にいたアメリカ人が帰国
2015年10月2日 • マイケル・タケオ・コイケ , サラ・クミコ・コイケ・アビユシ
マスオ・ジョン(マット)・コイケは、1935年に日本から移住した日本人一世の両親、イズミとイクの元にニューヨークで生まれました。アメリカに移住する前、マスオの父イズミはパリでシェフとして伝統的な訓練を受けていました。ブロンクスでは、マスオの両親がいくつかの小さなレストランを所有し、経営していました。マスオは幼い頃、母親に同行して祖父母のもとを長期訪問するため日本の横浜へ行きました。不幸な事情で母親はニューヨークへ戻り、マスオは実家に残りました。その後数か月で、マスオの異母兄…
20歳を目前にしたこの夏、僕が知った祖母のHistory
2015年9月30日 • 川脇 大
アイダホ州のウィザー(Weiser)に一人で住む、僕の祖母中谷悦子(Etsuko Nakatani)。大正15年(1926年)長崎県稲佐町生まれ。来年の3月で90歳になる祖母の人生を僕はつい最近まで知りませんでした。 この夏、祖母の家で見つけた「米國日系人百年史」がきっかけとなり、ジャーナリストの川井龍介氏がディスカバー・ニッケイで連載中の『「米國日系人百年史」を読み直す』に辿り着いた事で、僕は祖母の、更には日系二世の祖父達の人生史の一片を知る事になりました。 日本…