インタビュー
捕虜交換船で戻ってきた父
父はあんまりうちで話さなかったですね。いつでも何か書いたり、お客様が見えたりして、父と一緒に何か・・・家庭の団欒っていうのが余りなかったですね。とっても忙しい人でしたから。もういつでも彼はあっちに行き、こっちに行き、うちにいればお客様が見えたし。だからあんまり、父とあんまり座って話したという記憶はあんまりないんですけれども・・・。
えっと、彼が囚われて、アメリカに囚われて、それから交換船で帰ってきたっていうことは、みんな家族が全部、横浜の港まで迎えに行って。それでもですよ、ただ会った瞬間にもう彼はどこかに連れて行かれちゃって、お迎えに来た他の偉い方たちに連れて行かれちゃって、それっきりなんです。だから交換船で帰ってきたときに、皆が集まって写真を撮るというんで、みんな家族の人たちがデッキに座って、集まっているけれど、肝心の父がいないんです。彼はどこかに行って、他の人と話したり、何かして。それが、その写真がうちにあるんですけれど、肝心の父がいなんです。(笑)
日付: 2012年1月26日
場所: 米国、カリフォルニア州
インタビュアー: ジョン・エサキ、西村 陽子
提供: 全米日系人博物館、ワタセ・メディア・アーツ・センター
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