ニッケイ物語 5—ニッケイ語:家族、コミュニティ、文化の言葉
「アリガトウ」「バカ」「スシ」「ベンジョ」「ショウユ」・・・このような単語を、どのくらいの頻度で使っていますか? 2010年に実施した非公式アンケートによると、南カリフォルニア在住の日系アメリカ人が一番よく使う日本語がこの5つだそうです。
世界中の日系人コミュニティで、日本語は先祖の文化、または受け継がれてきた文化の象徴となっています。日本語は移住先の地域の言語と混ぜて使われることが多く、混成言語でのコミュニケーションが生まれています。
このシリーズでは、ニマ会メンバーによる投票と編集委員による選考によってお気に入り作品を選ばせていただきました。その結果、全5作品が選ばれました。
お気に入り作品はこちらです!
編集委員によるお気に入り作品:
- 日本語:
第二のふるさとはブラジル・心のふるさとは日本
筒井 真理奈(著)
- 英語:
ようこそ、みなさん
リンダ・クーパー(著)
- スペイン語:
メキシコの中央学園:日系社会の功績を育んだ種
セルヒオ・エルナンデス・ガリンド(著)
- ポルトガル語:
ガイジン
ヘリエテ・セツコ・シマブクロ・タケダ(著)
ニマ会によるお気に入り作品:
- 星56個
ロンドリーナの「グルッポ・ヒカリ」 ~メンバーが日常で使う日本語~
アルバ・シオコ・ヒノ, ニルザ・マチコ・イワクラ・オカノ, キヨミ・ナカニシ・ヤマダ (著)
このシリーズのストーリー
三人の子どもたちへ —お父さんの多言語生活体験—
2016年10月13日 • 尾原 敏郎
三人の子どもたちへ こんにちは。元気ですか? 君たち三人は、このアメリカという国で生まれて、家の外では英語で、そして家の中では日本語を話すという多言語な生活をしていますね。現地の学校に通いはじめてから英語がとても上手になってきて、英語で話しをするのは簡単だと思って欲しい反面、日本語で話しをしたり、聞いたり、書いたり、読んだり、考えたりすることは面倒くさい事だとは思わないでいてほしい。お父さんも子どものころは、メキシコに住んでいたので、家の外ではスペイン語、家の中では日本語…
ガイジン
2016年10月6日 • エリエテ・セツコ・シマブクロ・タケダ
学校の休暇中、私は友人のエミリアをサントスの祖母の家に招待しました。私と違いエミリアは日本語が話せるので、祖母とどんな話をするのか楽しみでした。 しかし、祖母と話し始めると、エミリアは私を呼んで「おばあちゃんの言っていることが分からない!」といきなり叫びました。 「えっ!?日本語を話すって言ってたでしょう?」 「えぇ、言ってたよ。でも、おばあちゃんの日本語は全然分からないよ!」 後で分かったのですが、おばあちゃんは標準語ではなく沖縄の方言「ウチナーグチ」で話していた…
ドナ・テレジーニャの教え
2016年9月27日 • シルビア・ルミ・アキオカ
私の母の名前はテレジーニャでした。彼女は59歳でこの世を去りましたが、私は彼女がほんのわずかしか生きなかったと思っています。善良な人は、霊的に進化するのに必要な時間が短かったため、寿命が短いと言われます。私はこれを信じています、私の母は素晴らしい人でした。彼女との思い出はたくさんありますが、私たちは日系人家族なので、その思い出の中には印象的な日本語の言葉について言及しているものもあります。私たちは3人の娘です。そうです、女性だけです。私たちは女の子3人だったので、一緒に遊ん…
ロンドリーナの「グルッポ・ヒカリ」 ~メンバーが日常で使う日本語~
2016年9月19日 • アルバ・シオコ・ヒノ , ニルザ・マキコ・イワクラ・オカノ , キヨミ・ナカニシ・ヤマダ
私たちは第二次世界大戦前の日本からの移民の子孫である。子供、若者、大人、高齢者にかかわらず、みんな移住者の子であり、孫であり、曾孫、玄孫である。 日本を後にした私たちの祖先は西洋の文化を吸収しつつ、日本文化を私たちに伝えてくれた。特に、若い世代と高齢者の交流は、日本の価値観や風習、料理、言葉などを継承するのに役立っている。 ブラジルで最も日系人の多い地域はサンパウロ州で、二番目はパラナ州北部である。パラナ州の中でも、ロンドリーナという町は日系人の多さがきわだっている。 …